Pianist 田村真穂 Official Website!!

ピアニスト田村真穂の公式ブログ。
好評を頂いておりました「mahopooパリ通信」の続編となります。日々邁進する私の記録、コンサート情報などを掲載します。
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Pinocchio

今朝もずっとモーツァルトを弾いていました。
東山魁夷美術館コンサート、「画伯の愛したモーツァルト」をテーマに準備をしています。

先日のこと。
「イタリアに行ってきたの。」
敬愛する方から手渡された細長い紙袋、何やら面白い形の黒いものがニュッと突き出しています。これは何?靴?
わくわくしながらそっと引っ張ると、出てきたのは、、、
ピノキオー!!!
可愛い〜っ!!木製で、身長40cmくらい。赤のとんがり帽子に、赤、緑、白、イタリア色の服。
どこかで見たことがあるような。。あ!田村ピアノ学校にいる小さな小さな子のお兄さんだわ。
にっこり笑った可愛いお顔、立ったり座ったり、腕も首も回って、今にも動き出しそうです。

私の為に、遠くイタリアからこの子を連れて帰って来てくださった…。胸がじーんと熱くなりました。
嬉しくて嬉しくて、どうしたらいいかわからないくらい嬉しかったので、「ピノキオ」の絵本を読むことにしました。

幼い頃、母が読んで聞かせてくれた懐かしい童話集から。

一人暮らしのゼペット爺さんは、友人の大工が見つけた「意志を持って話をする丸太」で、うんと元気な子供のお人形を作ることにしました。

そうして元気に生まれたピノキオは、手に負えない腕白小僧。勉強と努力が大嫌い。すぐに美味しい話に騙される。人形芝居の親方に焼かれそうになったり、狐と猫にそそのかされて殺されそうになったり。

勉強も仕事もせず遊んでばかり。サーカスへ売られ、最期には海に投げ込まれて巨大な鯨に!
もうダメかと思ったその時、真っ暗な鯨のお腹の中で、懐かしいゼペット爺さんと再会します。
鮪に助けられ無事に家に戻ることができ、それからは心を入れ替え真面目に勉強し働くようになりました。
ある夜、夢に妖精が現れ、固い木のお人形だったピノキオは、金色の巻き毛に赤い頬の元気な男の子へと生まれ変わっていたのでした。



嘘もついちゃうし、悪戯が大好き、いつも溢れるエネルギーを持て余していて、好奇心がいっぱい。楽しい未知の世界にどんどん入って行きたいと思っているし、悪いことやいけないことに大変な魅力を感じている。
はちきれそうな陽の反対側に、茫漠とした不安の闇も抱えていて、真っ黒な深い穴に吸い込まれていく夢を頻繁に見たり、内なる激しい陰陽をすごいバランスで保ちつつ成長していく。

「共感」ではなく、私はピノキオでした。

♪When you wish upon a star 〜
輝く星に 心の夢を 祈ればいつか叶うでしょう きらきら星は不思議な力 あなたの夢を満たすでしょう〜♪

そういえば、みんな知ってる「星に願いを」は、ディズニー映画の「ピノキオ」の挿入歌。
でも、幼かった私がこのお話を読み聞く時、この歌のような甘く美しい気分ばかりではない、何ともいえない暗鬱さと不安感でちょっと緊張していたのを憶えています。

見るとカルロ・コッローディーによってこの物語が書かれたのは1940年。…やっぱり。
イタリアは統一されたばかり。他にも、そんな危うい時代を反映しているかのような作品が多く思い出されます。ルイジ・ルッソロ&ジャント・チェルシの音楽、Art「騒音芸術」など、「ネオリズモ neorisumo」と「ヒューチャリズモ futurismo」、やがて来る科学技術の発達と大戦争の予感。スピード、騒音などのダイナミックな美の礼賛。

西田幾多郎が、般若経の「空(くう)」の思想を「場所」という概念で表した「一即多、多即一の絶対矛盾的自己同一」を、三木清が人間の根本的規定としてわかりやすく書いてくれています。

世界は、多にして一、一にして多という構造を持っている。人間は世界から作られ、作られたものでありながら独立なものとして逆に世界を作ってゆく。〜「哲学入門」

私が亡くなっても、この私と繋がっている生命たちが生き続けるから、ゼロとは、すなわち、すべて。これは司馬遼太郎。

この時代に一緒に生きている人やものは、当然、私ではないけど、すべて私と言える。色も形も様々だけど、万象万物みな私。

「きらきら星の主題による変奏曲 K.265」(原題「Ah ! vous dirai-je,maman」ママお話し聞いて)は、1778年に作られました。futurisumo 未来派という芸術運動が起こったこの時代より、ずっとずっと未来の音楽みたいなモーツァルトの楽曲。

色即是空 空即是色。

時空を超えて、ピノキオも私、モーツァルトの音楽も私。






「西田幾多郎の「善の研究」の中に…。」と勢いよく喋っていたら、
「あの、、、西田いくたろうではなくて、西田きたろうでは?」と、すごく言いにくそうに有難いご指摘を頂いた。

えーーーーーーーーっ!!ガガガガーン。本当に、ずーっと西田いくたろうだと思っていた私。


「西田いくたろうと習いました。」と言ったら鼻が伸びるかな?



















 

18:39 | 日々のこと | - | - | author : ピアニスト 田村真穂
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